【ほしあす】夕暮れに影ふたつ
その道は人通りも疎らで、どこか非日常にいるような感覚にとらわれる。店内にいる時間では足りなかったのか、引き続き今日の出来事を楽しげに話すフラッドの横顔も、夕日に赤く照らされている。
星廻りのアステリズム
【ほしあす】タピオカを飲むまでのはなし
当たり前だろうと言わんばかりの声音でフラッドはにっこりと微笑む。その笑顔の意味するところは、あともう少しだけこの太陽の下で遊んでいたい、ということだろう。
星廻りのアステリズム
【ほしあす】君のそうぞうする明日に
「次はこういうのを作ろうと思うんだ!」
ノックもされずに扉が開いて、フラッドは部屋に入るなり手書きの図面を広げてみせた。
星廻りのアステリズム
【ほしあす】教えて先輩!
「負けたらそうだな、ビッグマックでも奢らせッからな」
「えぇ、後輩にたかるんすか!?」
星廻りのアステリズム
【ほしあす】眠れぬ夜には羊とミルク
「……なんで牛乳?」
「お前に出したときは温かかったんだよ……」
星廻りのアステリズム
【ほしあす】逃げるが勝ちだが角が立つ
あぁ、今日も視線が痛い。クラスメイトと並んで歩きながら、シャロレーは深々とため息をついた。
星廻りのアステリズム
【ほしあす】閑話
セミが鳴き、空には飛行機雲。陽炎が揺れて生温い風が肌をなぞる
茹だるような夏の、何でもない日のことだった。
星廻りのアステリズム
【ほしあす】最初の一手
「せっかく日本に来たし、檜風呂でも作って入ってみようかと」
「なるほど、でもそれ入浴剤でよくないか!?」
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